たくさんの皆様に「ダメおやじの全財産を掛けた崖っぷちFXブログ」をご覧下さり有難うございます。古い記事ですが、重要な記事なので再度掲載致します。
今まで、個別の通貨ペアの値動きについてのご質問やご要望については、毎回の記事でお伝えしてきましたが、今回からは様々なご質問について、特別に「皆様からの質問コーナー」として、取り上げます。長い文章になりますが、お読みください。
「いつも記事をありがとうございます。最近、上値・下値がなくなり、売買レートだけが出されていますが、ダメおやじさんは手法を変えましたか?今までと違うので、どのような手法なのでしょうか?」等々の質問がきました。
トレード手法を作るためには、まずはチャートの環境認識が出来なければなりません。つまりチャート分析です。私はビギナーズラックがなく、6千万円ほどの大きな損失を出してから、トレードをしながら勉強してきました。今回は、勉強した事をまとめ、私流の視点でチャート分析について概要を書きます。
チャート分析には、ファンダメンタル分析・テクニカル分析・センチメンタル分析の3種類があります。
・ファンダメンタル分析は各経済指標に基づいた経済状況などの分析です。
・テクニカル分析は、トレンド系とオシレーター系に分かれ、トレンド系は移動平均線などの分析方法で、今はチャネルラインが流行して主流となって、各トレーダーが利用しています。
・センチメント分析は、 市場参加者のマーケットに対する強気や弱気などの市場心理を表すことで、ポジション比率、通貨強弱、ヒートマップなどがあります。
私は、3種類のチャート分析のなかで、テクニカル分析を使ってきました。特にトレンド系の移動平均線、一目均衡表、エリオット波動、トレンドライン・チャネルラインなどです。エリオット波動では何度も波を数え直したり、チャネルラインでは、N値幅やE値幅の計算を何回も繰り返し、大変な地道な作業を死ぬほどやってきました。結局は、最初に取り組んだ、どのチャートにも標準装備されている移動平均線に戻ってきました。
さて、私流に考えると、上記の3種類の分析は、「ダウ理論」から生まれてきている感じがします。
ダウ理論は、チャールズ・ダウが提唱した株式市場での値動きを評価するための理論で、ダウ理論を基に様々な各種分析論が出てきたのではないでしょうか。
ダウ理論は、6つの基本原則から成り立っています。
1.平均はすべての事象を織り込む
・様々な経済指標や、天災や地政学的リスクなどのあらゆる事象など、ファンダメンタル分析が、現在の価格に織り込まれ、平均とは移動平均の価格です。
・移動平均線は売り方と買い方の取得単価を平均化した線で、グランビルの法則が各論としてあります。
また、移動平均線から正規分布曲線で高値と安値を表したものがボリンジャバンドで、水平ラインで表したものがピボットです。
さらに、移動平均線に先行指数を付け加えて可視化したものが一目均衡表です。
*グランビルの法則とは、金融記者のジョセフ・E・グランビル(Joseph E. Granville)が考案した「買いと売りを示す8つのパターン」で、移動平均線と価格との位置関係やチャートパターンの組み合わせで売買を示しています。
*ボリンジャバンドは、1980年頃にジョン・ボリンジャー氏が考案したテクニカル指標です。
*ピボットは、アメリカの投資インストラクターのJ・W・ワイルダーがつくりだしたテクニカル指標です。
2.トレンドには三種類ある
・主要トレンド(1年~数年周期のサイクル)
・二次トレンド(3週間~3ヶ月のサイクル)
・小トレンド(3週間未満のサイクル)
つまり、短期時間足は長期時間足の中に埋め込まれるフラクタル構造を成しているという事です。
なので、MTF分析(マルチタイムフレーム)が必要とされています。
ここから、トレンドラインやチャネルライン、フィボナッチチャネルラインが生まれてきました。
3.主要トレンドは三段階からなる
・先行の段階(先行または誕生期)
・追従の段階(成長期)
・利益確定の段階(衰退期)
ここから、エリオット波動論が生まれ、上記の2と併せて、またフィボナッチ係数を伴って大きな理論となっています。
4.平均は相互に確認確認されなければならない
1つの分析だけでなく、複数の分析が必要であるということ。例えば、平均(移動平均)は、複数の時間足が上昇方向に向かって、初めて上昇トレンドと考えられるという意味。
いろいろな分析で確認することは確かな事ですが、それぞれの分析の理論を知ったうえで出来る事であり、凡人の私には無理だと思いました。
5.トレンドは出来高でも確認されなければならない
上昇トレンドの場合は、出来高増で価格が上昇する。
下落トレンドの場合は、出来高増で価格が下落する。
と株式市場では考えられており、為替ではセンチメント分析のポジション比率、通貨強弱、ヒートマップなどが該当します。
6.トレンドは明確な転換シグナルが発生するまでは継続する
明確な転換シグナルとは、酒田五法の三尊や逆三尊、WボトムやMトップなどの高値・安値の切り上げや切り下げ、また日柄転換日を予測するサイクル理論などがあります。
以上がダウ理論の6つの原則とそれぞれの分析との関連についての私的な説明で、どの分析がダウ理論のどの部分に該当するかがわかったと思います。要するに、3種類のチャート分析はダウ理論の中から生まれ、ダウ理論の中で消えていく・・・のです。
次回はダウ理論を使ってのトレード方法を解説していきたいと思います。FX勉強会ではさらに突っ込んだ解説等をメール配信でお届けしておりますので、まだ登録されていない人はどうぞ。
コメントフォーム