以前までだと、株価と為替は連動する動きとなりリスクオン、オフの考え方は安易にできましたが、最近では複雑化しており苦慮されている人も多いでしょう。さらに、ドル円、クロス円は同じような動きとなりやすいかったのですが、例えばドル円とポンド円が違う値動きとなるなど一筋縄ではいかなくなっています。
これはマーケット参加が現相場をそのように見てトレードをしているからであり、これは時代の変化ともに変わっていくものなのです。私たちはこの変化を察知してトレードのやり方を修正改善していく必要があります。
うまく行っている人はさらに伸ばせる方法を追求する事が良いでしょうし、うまく行かなくなった人は避けて通れない箇所なので落ち着いて対策案を考えて行きましょう。投資家はダーウィンの進化論のように強い人が生き残るのではなく、環境に対応できた人が生き残るのです。
プロトレーダーも風見鶏
風見鶏とは鶏をかたどった風向計であり、風が吹く方向によって向きを変える事から節操がないと思われがちですが、相場の世界では時流に乗るという良い意味で考えられています。プロトレーダーと呼ばれる人たちも朝令暮改は当たり前で、相場状況次第でスタンスを変えていきます。
参考にしていた人からすれば、「節操がなく人格破綻者か!?」と憤るかもしれませんが、それが相場に従事する者の在り方であり目指す先です。自分ではなく相手(相場)を第一に考えてそれに沿うようなトレードを求められる以上、相手の状況が変わればいち早く変化するのは当たり前です。
だからこそ、相場で勝てるようになるには誰かに依存するのではなく、その考え方を学び自分で方向感を察知できるようになる必要があります。風見鶏が動いたのを見て自分が動いていては、既にポジションを仕掛けていた人たちの利食いにハマってしまうということなのです。
相場では生き残る事が全て
「相場で生き残る事が全て」と言い続けていますが、そんなことより短期間で大儲けできる方法を教えて欲しいと依頼される事もあります。確かに、そのほうが効率的であると思いますが、それを達成するためにはリスクを負う必要があり失敗すれば致命的です。
相場には波がありますので、自分が取り組みやすい時とそうでない時もあるでしょう。退場となってしまっては、せっかくトレードしやすい相場時に何もできなくなってしまいます。また、短期で大勝ちすると多くの場合、倍プッシュでコツコツドカンとなりやすいです。人情を止めるのは難しいものです。
つまり、相場とできるだけ長く付き合い経験を積みながら、得意な相場で積極的にトレードし苦手な相場では防御に回ることです。調子に乗って大勝負をすれば先ほど解説した通りになります。これを自制してできる人が最終的に利益も残していると思います。
華々しさはなく地味な事ですが大切な事です。数年間相場で活躍した人もドカンと負けて去っていく人をたくさん知っています。投資家としての価値を問われると、利益もさることながらどれだけ長く付き合っているかもあると、個人的には思っています。環境に対応し続けられる柔軟性を身に付けましょう。