「相場で熱くなったら休憩しよう」でも紹介しましたが、トレードで負けが続くと取り返したくなり無茶なトレードをしてしまったり、勝ちが続くと気持ちが大きくなり大ロットでトレードをしてしまったり、勝ち負け問わずに気持ちが熱くなってしまうことがあると思います。今回は少し深堀して人間の感情とトレードの関係を書いていきます。
負けて取り返したい気持ちの時は自分が描いたイメージが否定された事で、相場に対して怒りに満ちている状態だと思います。怒りは即行動に結びつきやすく、時にはディスプレイやマウスなどモノにあたってしまうこともあります。それと同様に相手を攻撃したい欲求が高まるため、冷静ではない状態でポジションをとってしまうことになります。
人間の喜怒哀楽で一番行動に繋がりやすいのが「怒り」で、自分や他人に何か影響力を及ぼす行動をとることになります。これは人間の本能に近いものですので理性で抑えないといけないものですが、工夫して取り組まないと難しいでしょう。そのために、怒りが持つ源泉を確認していくことでヒントが得られます。
怒りをコントロールするには
昨今、「アンガーマネジメント」という言葉があるように、怒りをコントロールする方法が注目されています。怒りの源泉は「不安」「恐れ」「寂しさ」であり、自分の存在を大切に扱ってもらっていないという認識から生まれるようです。自分の存在を無視されて「不安」「恐れ」「寂しさ」を感じ、わかってもらいたいため行動に移すのが怒りになります。
例えば、約束を守らない人に怒りが生じるのは自分の存在を軽視され悲しい思いが源泉にあり、不安や恐怖を感じることを回避したい行動結果が怒りになります。怒り相手を圧倒することで次回以降、自分が悲しい思いをせずに済むようにするためです。ただ、冷静に話しあってそれを代用することもできますよね。これが理性の差になります。
つまり、怒りを回避するためには「不安」「恐れ」「寂しさ」を感じない環境作りが大切です。FXでいえば事前準備を万端にするということですね。わからない状態を極力なくして、負けても計画通りにいけば取り返せるプランを立てておくことで怒りを回避することができます。
感情的にならない、怒らないようにしようと思っても防衛本能を司るものなので、少々ことでは改善することは難しいです。しかし、先に挙げたように第一次感情の源泉から考えて怒りをコントロールすることで、多少なりとも感情的にならない対応ができるようになるでしょう。