ロスカットとはFX業者が投資家のポジションを強制的に決済をする事です。FXは信用取引ですので預入金以上の損失となる危険性があります。これを防ぐためにルールを定めてある一定以上の損失となった場合に強制決済されるというものです。FX初心者はこれを理解しておく必要があります。
具体的には「証拠金維持率●%」で表現されます。証拠金維持率とは現在保有しているポジションに占める口座残高の割合です。例えば証拠金維持率100%の場合、50万円口座残高で証拠金として25万円使っていた場合は残りの25万円分損した時にロスカットが発動し、口座残高は25万円となります。証拠金維持率50%の場合は37万5,000円分損したときにロスカットが発動され残高は12万5,000円となります。計算ツールも参考に活用してください。
FX業者ロスカット条件一覧
外為オンライン⇒証拠金維持率20~100%(コース別)
ヒロセ通商⇒証拠金維持率100%
みんなのFX⇒証拠金維持率100%
FXプロードネット⇒証拠金維持率1~100%(コース別)
DMMFX⇒証拠金維持率50%
FXプライム⇒証拠金維持率80%
アイネット証券⇒証拠金維持率15~100%(コース別)
FXTFゴールデンウェイジャパン⇒証拠金維持率100%
ひまわり証券⇒証拠金維持率100%
マネーパートナーズ⇒証拠金維持率40%
インヴァスト証券⇒証拠金維持率80%
ロスカット基準は高いほうが良い?
ロスカット基準については各社で幅がありますが、いったいどちらのほうが良いのか?と疑問になると思います。結論としては初心者であれば証拠金維持率100%が望ましいし、経験者であれば幅を持たせて運用する意義もあると思います。
初心者にはどうして証拠金維持率100%が望ましいかと言えば、リスク管理が甘くなりがちで負けてしまっても塩漬けにして耐えようとする人が多いからです。バブル崩壊後の株式市場でもいつかは上がると言い訳をして塩漬けとなり、運用ができなくなった時があったと思います。その間にチャンスを逃した人も多いでしょう。
また、先ほどの例にも書きましたが100%の維持率で決済されると、次に投資できる資金が残ります。これがあるから再起を図れるのです。例えば、1%であればロスカットされた時点で資金は残っておらず追加入金するか退場になるかになってしまいます。ロスカットで早めにカットしてくれたほうが、初心者にとっては再出発がしやすく財布に優しいという事ができます。
ロスカット手数料を取る業者もあるので注意
GMOクリック証券とFXプライムはロスカットが発生すると1通貨につき5銭の手数料が発生してしまいます。1万通貨であれば500円となりますので、トレードで負けて辛い状態なのに追い打ちをかけて徴収されてしまいます。無駄な出費になるのでロスカット手数料がかからない業者を選ぶことが必要でしょう。
ただ、これはロスカットに限った事なのでシステムの使いやすいさなど、他にもメリットデメリットを考えた上で選択していくのが良いと思います。少なくともロスカットになった際に再起できるかどうかが初心者には大事になってくるため、最初から押さえておいたほうが良い事だと思います。
まとめ
ロスカットは手法にも拠りますが、かからないように早めに損切りをするなど工夫する必要があります。資金管理を事前に行い1回のトレードで深く証拠金を減らしてしまわないようにして、勝ち負けを経つつトータルで資金を増やしていけるような計画を立てるようにしましょう。
その中でロスカットは証拠金を無駄に減らさないための安全弁みたいなものです。ロスカットになった際にも再起できるかどうかを今回の記事で比較検討して頂ければ良いと思います。ロスカット基準が甘いのが一見良さそうに見えますが、初心者にとっては逆なのです。正しく理解して有利に運用していきましょう。